Q. カップ&コーンベアリングのペダルのメンテナンスはどうやるの?

A. カップ&コーンベアリングのペダルのメンテナンス方法をご案内します。

注意事項

  • ご自身で整備・調整を行ったペダルについては、初期不良に対する保証の対象外となりますので、予めご了承ください。
  • ご自身で作業に不安がある方はお近くの自転車店・プロショップにご相談されることをおすすめいたします。また、お問い合わせいただければ当社での有償修理も承っております。
  • 掲載している情報は2026年2月時点のものであり、過去の廃盤となった製品や限定生産などの製品は省略しております。
     

カップ&コーンベアリング

カップ&コーンベアリング Cup & Cone Bearings

1. 作業前に準備するもの

  • 清掃とグリスアップに使うもの
    ・ウエス(布)
    ・パーツクリーナー
    ・グリス(ちょう度2の万能グリスなど、流出しにくいもの)
  • ペダルの着脱/軸押さえ用の工具
    15mmペダルスパナ(当社製ペダルスパナ PT-1ツーリングスパナ PT-2
    または各種アーレンキー(六角レンチ)
    ※一部過去製品はアーレンキー(六角レンチ)のみを使用します。
    ※3000S/3000Rと一部過去製品は15mmペダルスパナ(当社製ペダルスパナ PT-1ツーリングスパナ PT-2)のみを使用します。
    ※Ezy/Ezy Superior製品は軸押さえ用に16mmスパナを使用します。
  • 側板(ケージ)を着脱する工具 ※アクセスホールが側板(ケージ)で覆われているペダルのみ
    各種アーレンキー(六角レンチ)
    ※FD-7/FD-7 WIDEと折り畳み式の一部過去製品は3mmピンポンチとハンマーを使用します。
    ※BM-7/MT-LITE/MT-LUX COMPEと一部過去製品は側板(ケージ)を着脱することはできません。
  • キャップを着脱する工具 下記表をご覧ください。
    モデル 必要工具
    G-6000/GRAFIGHT-XX/PB-50/PB-370/PB-430/Seahorse/ROYAL NUEVO/EXA/LAMBDA/GAMMA/Pretzel/RMX/Aurora/MT-LUX COMPE 75/ESPRIT/UB-LITE/MT-E/AR-2/RMX/TOURING-LITE/PROMENADE/CT-LITE/IC-LITE/GR-9/GR-10 ピックツール
    または
    小さなマイナスドライバー
    SYLVANシリーズ(NEXT除く)/MASH STREAMシリーズ/BM-7 当社製キャップスパナ
    XC-Ⅲ 6mmアーレンキー(六角レンチ)
    3000S/3000R 8mmスパナ
  • ベアリングを調整する工具 下記表をご覧ください。
    モデル ベアリング 必要工具
    SYLVANシリーズ(NEXT除く)/MASH STREAMシリーズ/FD-7/FD-7 WIDE/G-6000/GRAFIGHT-XX/PB-50/PB-370/PB-430 5/32インチ 当社製5/32 BEARING ADJUSTER PT-3
    または
    12mmと薄口15mmのソケットレンチ
    3000S/3000R 5/32インチ 12mmと薄口15mmのソケットレンチ
    BM-7 5/32インチ 12mmのスパナ
    Seahorse/ROYAL NUEVO/EXA/LAMBDA/GAMMA/RMX/MT-E/AR-2/TOURING-LITE/PROMENADE/CT-LITE/IC-LITE/GR-9/GR-10/Aurora/MT-LITE/MT-LUX COMPE/MT-LUX COMPE 75/ESPRIT/UB-LITE/Pretzel/XC-Ⅲ/RUNBER-X 1/8インチ 当社製1/8 BEARING ADJUSTER PT-4
    または
    10mmと薄口13mmのソケットレンチ
    UX-D/Panamax 1/8インチ 10mmと薄口13mmのソケットレンチ
    MT-LITE/MT-LUX COMPE 1/8インチ 10mmのオフセットレンチ

2. ペダルの取り外し

  • ペダルのシャフトにそれぞれに応じた工具を掛け、右ペダルは反時計回り、左ペダルは時計回りに回して取り外します。
    ※硬くて取り外しにくい場合は、クランクの裏側からペダル取り付けねじ部に浸透潤滑剤を吹きかけて時間を置いてから作業してください。
     

3. ペダル本体の分解

  1. アクセスホールが側板(ケージ)で覆われているペダルは、それぞれに応じた工具を使用して側板(ケージ)を取り外します。
    ※FD-7/FD-7 WIDEと折り畳み式の一部過去製品は側板(ケージ)付け根側のピンに3mmピンポンチを当てがい、ハンマーで叩いてピンを押し出します。
  2. それぞれに応じた工具を使用してキャップを取り外します。
  3. 15mmペダルスパナまたは各種アーレンキー(六角レンチ)もしくは万力を使用してペダルのシャフトが回転してしまわないように押さえます。
  4. それぞれに応じた上記のベアリング調整工具でロックナットを緩めてワッシャーも取り外します。続いて玉押しナットも緩めて取り外します。
    ※FD-7/FD-7 WIDEと折り畳み式の一部過去製品は左ペダルのみロックナット/ワッシャーともに左ねじとなっています。
  5. ベアリング球を落とさないよう注意しながらシャフトを引き抜きます。
  6. ベアリング球もすべて取り出します。
     

4. 清掃と交換

  1. ペダル軸、ペダルボディ内部、玉押しナット、ベアリング球をウエスとパーツクリーナーで洗浄します。
  2. 古いグリスや汚れを完全に除去し、十分に水分を拭き取ります。
  3. ペダル軸、ペダルボディ内部のカップ、玉押しナット、ベアリング球に摩耗・傷・むしれがないか確認します。異常がある場合は交換してください。
    ※カップの交換は困難が伴いますので、基本的にボディごと交換となります。
  4. ロックナットとワッシャーは状態に関わらず交換してください。

5. グリスアップと組み立て

  1. ボディ内部の2つのカップに新しいグリスを適量塗布し、クランク側のカップにベアリング球を並べます。
    ※1つのカップにつき、5/32インチのベアリング球の場合は11個、1/8インチのベアリング球の場合は12個使用します。
    ※モデルの仕様に対し、異なるサイズのベアリング球は使用しないでください。
  2. ベアリング球を落とさないように注意しながらシャフトを挿入します。
    ※状態により、シャフトにも薄くグリスを塗っておくことで防錆が期待できます。
  3. キャップ側のカップにもベアリング球を並べます
    ※グリスの塗布とベアリングを置く順序はこの限りでなくとも問題ありません。
  4. それぞれに応じた上記のベアリング調整工具もしくは手で玉押しナットを軽くボールに触れる位置まで回して取付けます。
    ※このとき、強く締め付けると各部品を損傷させるおそれがありますので絶対に強く締め付けないでください。
  5. 玉押しナットの上にワッシャーを取付けます。ワッシャーの裏表の区別はありません。
  6. それぞれに応じた上記のベアリング調整工具もしくは手でロックナットを軽くワッシャーに触れる位置まで回して取付けます。
    ※このとき、玉押しナットの位置によってはロックナットを強く締め付けてしまうと各部品を損傷させるおそれがありますので絶対に強く締め付けないでください。
  7. ペダルのシャフトを手で回し、ゴリゴリとした大きな抵抗感がなくシャフトのガタつきが無いかわずかに感じられる程度の状態になっていることを確認してください。これはロックナットを締め付ける前の仮の状態です。適切な状態ではない場合は玉押しナットを緩めるか少し締めるなど調整をしてください。
  8. 15mmペダルスパナまたは各種アーレンキー(六角レンチ)もしくは万力を使用してペダルのシャフトが回転してしまわないように押さえます。
  9. それぞれに応じた上記のベアリング調整工具でロックナットを下記の規定のトルクで締め付けます。
    ・5/32インチベアリングの製品の場合は8.8~11.7N・m
    ・1/8インチベアリングの製品の場合は5.9~8.8N・m
  10. ペダルのシャフトを指でゆっくりと回し、ガタつきの有無と回転の具合を確認します。
    全周においてシャフトのガタつきが無く、かつベアリング球が転がる抵抗感が最小限に抑えられた状態を理想としています。
  11. 適切な状態ではない場合、再度15mmペダルスパナまたは各種アーレンキー(六角レンチ)もしくは万力を使用してペダルのシャフトが回転してしまわないように押さえて、それぞれに応じた上記のベアリング調整工具で微調整を行っていきます。
    ・ガタつきが感じられる場合は規定のトルクを超えない範囲でロックナットをさらに締めこんでください。
    ・ゴロゴロとした大きい抵抗感を感じる場合は規定のトルクを超えない範囲で玉押しナットを緩める方向(ロックナットときつく締まり合う方向)に回してください。
  12. ペダルのシャフトを指でゆっくりと回し、ガタつきの有無と回転の具合を確認します。
  13. 適切な状態になるまで、上記の微調整と確認を繰り返してください。
    上記の微調整方法で規定のトルクの範囲内で適切な状態にできない場合、ロックナットを緩めてから玉押しナットを回して位置を微調整し、再度ロックナットの締め付けから調整をやり直してください。
  14. ペダルのシャフトを指でゆっくりと回し、ガタつきの有無と回転の具合が理想の状態となっていることが確認出来たらベアリングの調整作業は終了です。
    >>全周においてシャフトのガタつきが無く、かつベアリング球が転がる抵抗感が最小限に抑えられた状態を理想としています。
  15. それぞれに応じた工具でキャップを取付けます。
    ※ピックツールおよび小さなマイナスドライバーで取り外したキャップの場合は、手で押しこんで取り付けます。
     

6. 確認

  • ペダルのシャフトを指でゆっくりと回し、スムーズで引っかかりがないことを確認します。
  • 自転車へ取り付ける際は、ペダルのシャフトのねじ部およびクランクのねじ部を十分に清掃し、ねじ部にグリスを塗布してから左右のねじ方向に注意して確実に締め付けてください。
  • はみ出したグリスや汚れはきれいに拭き取ってください。